意外ときれい

 

 

フィルムカメラを使うようになったら

おさんぽコースが変わりました。

正確には

デジタルを持って歩きたいコースと

フィルムを持って歩きたいコースが

 違うということに気づきました。

 

デジタルを持つときって

今日はお花!今日は動物!と

割と撮りたいものがはっきりしていて

それを目指して向かうことが多かったみたい。

だから

あまり明確な目的がない

いわゆる「街歩き」ってちょっと苦手で

 あまりしませんでした。

それが、フィルムカメラだと

目的にではなく

何か見つかるかな、とか

どんな風景に出会えるか、とか

半分宝探しのような感覚で

ぶらぶら歩くことが楽しくなりました。

 不思議だねぇ。

 

この海も

近所にあるちょっと隠れ家的な場所で

よく気分転換の為にのんびりしに行くお気に入りなところなのですが

私の中ではあまり

カメラを持って行く場所では無かったの。

けれどフィルムカメラだと

その道中も含めて

なんとなくカメラと歩きたい場所になっています。

 不思議だねぇ。

(二回目)

 

 

横須賀の海

 意外ときれいなんです。

 

PENTAX MZ-3

FA 43mm F1.9 Limited

Kodak PORTRA 400 

お伊勢さんと祖母

 

 

珍しく連休となった今週半ば
前からずっと行きたいと思っていた伊勢神宮へ

ようやく行ってまいりました。

 

新潟でずっと一緒に暮らしていたわたしの祖母は

ある街の大神宮(伊勢神宮直系神社)の生まれで

 お伊勢さんに少なからずご縁のある人。

そんな祖母は毎日

早朝にひとりでなんだか呪文のようなものを唱えていて

でもわたしは幼心にその声が怖くて

ずっと聞こえないふりをして

その事に触れないようにしていました。

なんとなく

それは私の知らない祖母の大事な秘密のように感じて

もしかしてわたしがその秘密を暴いてしまったら

祖母はどこかの星へ帰ってしまうんじゃないかと

 わりと本気で思っていたのです。

 

それでもその謎の呪文の声は

ずっとずっとわたしの中に残ったまま。

 

それが

お伊勢さんにお参りしている間に

  あっ!! 

 と、突然に閃いた!

 

そう、あの呪文の正体は

 神道の祝詞に間違いないはず!

 

 (大丈夫、祖母はもうお空の上だから!笑)

 

私の中に長年こびりついていたかさぶたが

突然ポロッと剥がれ落ちた感覚。

別にその謎を解くためにここへ訪れた訳でもなんでもなかったのに

急に降りてきた答え。

 

わあああああ、良かったああああー。

 

あんなに怖かった音なのに

正体が解ってこんなに嬉しかったのは

きっと実は祖母自身がそれを望んでいたからなのでしょうね。

これだけでも

来た甲斐があったと感謝しました。

 

 

ちなみに......

 

ならばついでにと、

長年これも謎のままだった

祖母だけが知る節分の奇妙なおまじないも

 もしかしたらわかるかもしれない、

神職の方に身振り手振りを交えて尋ねてみたら......

 

残念、これはわかりませんでした。

 

一緒にあれこれ考えてくださったのですが、 

節分のしきたりは地方色が強いので

もしかしたらその土地独自の風習なのかもしれませんね、と

 最後はとても申し訳なさそうに答えてくださいました。

 

いえいえ、こちらこそ

変な質問でお時間いただいてしまって申し訳ない......。

 

わたしの、祖母の謎を解く旅は

まだまだ続きそうです。

 

 

PENTAX MZ-3
FA 43mm F1.9 Limited
Kodak PORTRA 400